チャンポンの語源
長崎ちゃんぽんは、陳さんが作って売り出した当初は「支那饂飩」と言われていました。
そこからチャンポンという名前で呼ばれ始めたのにはいくつかの説があります。
@まず1つ目は、中国福建省での挨拶から来ているという説です。
福建省では挨拶の時に、「ご飯を食べましたか?」と言う意味の「吃飯(シャッポン)」と言う言葉を使ったそうです。中国からの留学生がこの言葉を交わした後にチャンポンを食べに言っていたことから、この名前が付いたと言うもの。
A2つめは、明治時代以前から日本にあった言葉から来ているという説です。
鉦(かね)の音「チャン」と鼓の音「ポン」から、「異なる二種の物を混ぜ合わせる」と言う意味の「チャンポン」と言う言葉が出来ました。
この混ぜ合わせると言う意味から野菜、海産物、麺を一緒に煮込んだ「チャンポン」が連想され、そのまま名前として定着したと言うもの。
B3つ目は、マレー語から来たと言うもの。
インドネシア語とマレー語で、「混ぜる」ことを「チャンプール(champur)」と言います。
当時、インドネシアはオランダ領だったので、出島に来たオランダ人から入った言葉かもしれません。
ポルトガル語で「混ぜる」ことを、「チャンポン」と言っていましたが・・・
本屋でオランダ語・ポルトガル語・スペイン語の辞書を立ち読みしましたが、「混ぜる」はどうみてもチャンポンという音には似てませんでした。ごめんなさい。
ちなみに、沖縄の料理、「チャンプルー」も混ぜると言う意味。
C4つ目は中国人と日本人の呼び名をとったという説です。
当時の中国人の呼び方であった「チャン」と日本人の「ポン」をとってチャンポンと名付けたと言うもの。
ちょっと問題アリのようです。
さすが、鎖国時代に唯一開かれた港・出島のあった長崎だけあり、語源も中国語、日本語、ポルトガル語?オランダ語?、インドネシア語など様々な国から来ています。
ただし、ちゃんぽんが出来たのは明治時代です。
流れから言って、@が自然のような気がします。
それが、AまたはBから来た、他種類の物をまぜこぜにすると言う意味と混同されるようになったのではないでしょうか。